以前もちょっとご紹介しましたが、千歳サケのふるさと館には、車で10分ほど離れたところに別棟の飼育棟があります。ここで稚魚や採卵用の親魚などを飼育しているのですが、常駐するスタッフがいるわけではなく、当番制でほぼ毎日通って魚たちの世話をしています。
スタッフ不在の間は機械警備で24時間状況をモニタし、異常が起きれば電話で連絡がくるシステムになっています。しかしこのところ頻繁に侵入警報が発報するようになり、行ってみると確かに侵入警報のランプが点灯しているものの、何も異常がないという状況が続いていました。
日中だけならまだしも、早朝や時に深夜も警報が出てその度に電話で起こされるため、あまり続くとこちらも参ってしまいます。何とか原因をつきとめようと、じっくりと室内を確認することにしました。
しばらくすると、窓の近くで何か小さなものが動くのが目に入りました。
近づいてみるとそこにいたのは・・・
先日、このブログでご紹介したヒオドシチョウでした。とりあえず、窓を開けてやると羽を広げて飛び立っていきました。
しかし、こんな小さなチョウ1頭で警報が出るものでしょうか?
もう少し探してみると、いやはや驚いたことにヒオドシチョウは、1頭どころではなく次々に見つかりました。成虫越冬のこのチョウ、冬を越すために飼育棟のすき間に潜り込み、暖かくなってきたので飛び回るようになって警報にひっかかったのかもしれません。
疑わしきは何とやらと言いますし、まだ寒い中、少しかわいそうな気もしましたが、一応見つけたチョウは全て外に放しました。帰りがけに飼育棟の外を見ると。
屋根と建屋のつなぎのあたりにとまるヒオドシチョウを発見。やっぱり外が寒くて、中に戻りたいのでしょうか。
その後、警報は今のところ出ていませんので、原因はチョウの線が色濃くなってきましたが、でも、夜中にも警報が出ていたのもチョウのせい?
もう少し、様子を見る必要がありそうです。
ラベル:陸生昆虫