2014年07月26日

オオウナギ登場

今年、千歳市と鹿児島県指宿市は、姉妹都市提携20年を迎えました。
その記念に、指宿市の池田湖で天然記念物に指定されているオオウナギを贈っていただき、ふるさと館で展示を始めています。

オオウナギを展示しているドーム水槽


ちょっと見えにくいですが、手前のドーム型水槽に入っているのがオオウナギです。
オオウナギは、ニホンウナギが大きくなったものではなく、別の種類です。展示中のオオウナギは全長1.5mほどですが、大きくなると2mほどにもなることがあるそうです。年齢は姉妹都市提携と同じく20才。ちなみにふるさと館も今年9月10日で20才になります。


指宿紹介


水槽の周りには、指宿市長のコメントをはじめ指宿市の観光案内や、ユーモアいっぱいのオオウナギのプロフィールなども掲示してあります。


名前募集中


大きな体ではありますが、ゆったりと動く様子や人に慣れている仕草はどことなく可愛らしく、来館された皆さんの目を惹いています。現在、このオオウナギの名前も募集中です。
来館の上、館内の応募用紙に記入して、備え付けの応募箱にご応募ください。採用された方には、指宿市のアップルマンゴーなど、特産品のプレゼントもあります。
募集は8月12日まで。ぜひ、ぜひ名付け親になってください。

なお、土・日にはオオウナギがエサを食べるところもご覧いただけます。
普段はあまり動かないオオウナギも、エサの前後はご覧の通り。

泳ぎ回るオオウナギ


泳ぎ回る姿はなかなかの迫力です。
日によってエサの時間が変わる可能性はありますが、明日は恐らく午前11時30分頃と、午後3時30分頃に行う予定なので、お時間合いましたら名前の応募方々、ぜひご覧になってください。

ラベル:ウナギ類
posted by チトセアメ at 23:57| 北海道 ☔| Comment(0) | サケふるの生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月15日

真っ白に!

サケふるの水辺の生き物コーナーで展示中のモクズガニ。
北海道の淡水域にはサワガニはおらず、生息するのはこのモクズガニだけです。
現在のモクズガニの写真がこちら。

展示中のモクズガニ



モクズガニをご覧になったことがある方は、何か違和感を感じませんか。
そう、トレードマークともいえる両ハサミにはえた「毛」が真っ白です。
年をとったとか、ものすごい恐怖に駆られたとかいうわけではありません。
実はこのモクズガニ、脱皮直後なんです。脱皮殻を見てみると・・・

モクズガニの脱皮殻



ハサミの毛はこのとおり茶色です。
脱皮の際、ハサミの毛は付いたまま殻と一緒に抜けてしまい、中のハサミには既に新しい毛が生えているんですね。それも真っ白でふわふわな感じの。

脱皮直後の毛が白いモクズガニ



しばらくはこの姿、脱皮殻とともにご覧いただけます。
ハサミの毛が白いうちに、ぜひどうぞ。

posted by チトセアメ at 23:59| 北海道 ☔| Comment(0) | サケふるの生き物たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月07日

半年ぶりにお目見えです

まだまだこれからが夏本番という季節ですが、早くもこちらが半年ぶりにお目見えしました。

倉庫から出たインディアン水車



倉庫から出てきたインディアン水車です。昨年のお仕事の後、12月中旬からしばらくお休みしていましたが、今年もいよいよ出番がやってきたようです。

真横から見たインディアン水車



毎年、千歳川への設置は7月10日〜20日あたりです。既に魚止めの柵も少しずつ川底から立ち上がり始め、設置準備も着々と進行中です。


2014-07-06 15.45.36.jpg


しばらくの試運転の後、サケの捕獲は8月20日頃からとなります。
今シーズンは、果たしてどのくらいのサケが遡上してきてくれるでしょうか。
今から楽しみです。

posted by チトセアメ at 23:53| 北海道 ☔| Comment(0) | 日々雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月06日

通勤途中のお楽しみJ − 千歳川も花盛り

この時期、千歳川の川面にはたくさんのきれいな白い花を見ることができます。

バイカモの花



千歳川にたくさん生えている水草「バイカモ」の花です。
清流の象徴のような水草で、漢字で書くと「梅花藻」。白い小さな花が、梅の花に似ているところからその名が付いたようです。今年は例年に比べ、今のところ千歳川の水位が非常に低いので、水面に出ている花がとても見やすい状況になっています。

バイカモの花


どうでしょう、上から見ると梅の花に似ているでしょうか。


実は千歳川には、「バイカモ」ともう1種、「千歳」の名を冠した「チトセバイカモ」が生息しています。
水草の図鑑によると、見分けるには花や実を拡大して見ないとならないようです。
そこで花の時期の今、ちょっと可哀想ですが少し花をいただいて顕微鏡で見てみました。

バイカモの花の顕微鏡写真


実はこのままでは種類は良く分かりません。
“花弁(花びら)”や“がく片”、“雄しべ”や“雌しべ”など花の各部が付いている「花托(かたく)」と呼ばれる部分を見る必要があるので、がく片や花弁を外してみました。

花托


点線で囲った部分が花托です。ここを拡大して見て、毛が生えていたら「バイカモ」、無毛なら「チトセバイカモ」なんだそうです。ということは、上の写真はチトセバイカモのようです。

バイカモはどうなっているかというと

チトセバイカモとバイカモ



矢印の先、左側の花托に毛が生えています。つまり、左がバイカモ、右がチトセバイカモです。

それにしても、こんな風に花を採ってきて顕微鏡で見る以外に、見分ける方法は無いのでしょうか。
千歳川に生えているバイカモをよく見ると、下の写真のように割と見かけが違う2つのバイカモの群落があることに気が付きます。

色違いのバイカモ



分かりやすいように点線でそれぞれを囲ってみました。

チトセバイカモ(上)とバイカモ(下)


上は全体的に緑色が濃く、葉が蜜に生えている感じです。一方、下の群落は明るめの緑というか少し黄緑色っぽく、葉と葉の間に茎が見えて間が開いた感じになっています。
これまで花を調べたところでは、どうも上がチトセバイカモ、下がバイカモということのようです。どちらかというと、今はチトセバイカモがたくさん開花していて、バイカモはまだチラホラという状況のようです。
果たして、全ての群落でこの見分けが通用するのかどうか、もう少し調べてみたいと思います。

とはいえ、バイカモの花は今が見頃。
種類云々あまり難しく考えず、まずは川辺を歩きながら、この季節だけの川面を彩る美しい白い花を堪能してみませんか。

ラベル: 水草
posted by チトセアメ at 23:58| 北海道 ☔| Comment(0) | フィールドのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月01日

こちらもイクメン?

通勤途中ではないのですが、通りがかるとちょくちょく様子を見に立ち寄る公園があります。
そこには、お世辞にも綺麗とはいえない、よどんだ池というか沼というかという感じの場所があるのですが、その水面に浮いた藻の上に、白い固まりを見つけました。

藻の中の白い固まり



もう少し拡大してみると、正体が分かりました。

コオイムシの卵



矢印の先には脚も見え、どうやらコオイムシの仲間の卵のようです。
背負っているのはお父さん。イトヨと同様、こちらも子どもの世話をするのはオスの仕事です。
お母さんはお父さんの背中に卵を産み付けると、あとはお任せです。お父さんは水に潜ったり出たりしながら、卵が乾かないように、そして呼吸ができるよう世話をします。
しかし、こんな昼間から水面に出てきて大丈夫なのでしょうか。


卵に眼が


さらにアップにしてみると、卵に眼ができているのに気が付きました。
どうやら、ふ化が間近でその手助けをするために、水面に上がってきたようです。しばらく観察したいところでしたが、別件もありふ化を見届けることはできませんでした。

コオイムシ類はサケふるでも展示中です。ちなみに、以前卵を背負ったオスを展示水槽で撮影した写真がこちらです。

展示中の卵を背負ったコオイムシ



そして、ふ化した赤ちゃんコオイムシがこちら。

脱皮直後のコオイムシの赤ちゃん



今年は卵を背負うオスの姿が見られるでしょうか。
その時はまた、ご報告します。


ラベル:水生昆虫
posted by チトセアメ at 06:00| 北海道 ☔| Comment(0) | フィールドのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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