2012年02月28日

ブラウン産卵行動中

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ここ1週間ほど、水中観察室ではブラウントラウトの産卵行動が続いています。
最初に現れたのは写真のペアで、メスは海から上ってきたのかのような、銀色の
体色をしていました。

その後、大小色々な個体が現れ、本日は合計5個体が確認できました。
今のところ、ちょくちょく産卵行動らしき様子が見られるのは、こちらのペアです。

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でも、あちこちに産卵床を掘ってはいるのですが、肝心の産卵の瞬間は、まだ確認
できていません。やたらと掘り返しているため、こんなことも起きました。


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赤丸のところにブラウンのメス、矢印のところ、分かるでしょうか。
アップにしてみると

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卵径も大きく、どうやら先に産卵してあったサケの卵が掘り出されてしまった
ようです。さすがにこの時期、サケのメスの姿はなく、どうにも守ることは
かなわなかったようです。


このブラウンのメス、もう少し観察するとこんなことにも気がつきました。

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丸の中や矢印のところに、サケに寄生するエゾビルがくっついています。
特に腹ビレの丸のところは、5匹ほどがまとまっているようでした。
宿主となるサケがいなくなるこの季節、寄生生物のエゾビルにとって、ブラウン
の存在はありがたいものなのでしょうか。


このブラウンたち、もう少しの間は居着いてくれそうです。
時々、ライブカメラの前にも登場していますので、お時間合いましたら、ちょっと
のぞいてみてください。

ラベル:外来種
posted by チトセアメ at 23:57| 北海道 ☔| Comment(3) | 水中観察室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月24日

オジロワシ今年も

この冬はなかなか行く機会がなかったのですが、先日千歳川の上流をのぞきに
行ってみると、今年もオジロワシに出会うことができました。

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ほとんど一緒の場所に、もう1羽いました。

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写真には撮れませんでしたが、オジロワシがとまっていた木の近くには、
エゾシカも数頭ほどいました。

いずれも支笏湖道路沿いですので、興味のある方は探してみてください。
でも、運転中はよそ見しないように、に気をつけてくださいね。


ラベル:野鳥
posted by チトセアメ at 23:46| 北海道 ☔| Comment(0) | フィールドのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月16日

全停電

本日閉館後、電気保安協会さんによる全停電での設備点検が行われました。
高圧電源を使っているため、館全体を停電にして定期的に検査をしているのです。
といっても、館内が真っ暗闇になるわけではありません。
実際に停電になったときと同様に、非常用の照明は点いています。

これが意外に明るく、また普段は見られない幻想的な光と影の模様をつくり、
館内を不思議な雰囲気にしてくれます。


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こちらは、大水槽のところです。
非常照明が天井の金網の上から照らしているため、網目模様を作り出しています。
なんだか、刺し網か何かをかけているような雰囲気ですね。

日本海水槽の前にも、同様の影ができていました。

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水中観察室はご覧の通り。日中よりも明るいくらいです。

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地下ということもあって、非常用の照明も少し多めにしているのかもしれません。


通路部分も、なかなかきれいでした。こちらは、渓流水槽のところです。

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そして、こちらは水中観察室に行くプロムナードです。

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水紋のようだったり、扇状だったり、様々な光の模様が描かれていました。
館内照明の模様などは、普段から所々にあっても面白いかもしれないと、思って
しまいました。



幻想的な光の他にもう一つ、通常時と違うのは全くの「静寂」です。

全てのポンプが停まり、機械音も水の流れる音もなくなって静まりかえった館内は、
普段は全然気にならなかった音が、いかに大きかったかを気づかせてくれます。
ほんの15分ほどの時間がずいぶん長く感じましたが、たまにはこんな雰囲気も良い
ものです。

試験終了後はまた喧噪が戻り、全ての水槽を回り機械類や水槽内の異常がないかを
バタバタと確認して歩きました。


皆さんも、ご来館時に停電になったら、この風景をご覧いただけます。
でも、できればそいうことは無い方が良いですね。

posted by チトセアメ at 23:58| 北海道 ☔| Comment(0) | ちょっと裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月15日

切り絵展開催中

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サケふるの無料スペースでは、現在「かじさやか切り絵展〜ふるさとの水〜」を
開催中です。切り絵作家であり漫画家でもある、かじさやかさんの作品約30点
を展示しています。
今回は、展示場所がサケふると言うこともあり、水や魚に関する作品ばかりを
選りすぐってくださいました。


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こちらは、初期の作品「カムイチェプ」です。
すべて切り絵で漫画が構成されているというのがすごいです。
切り絵というのは、平面のはずなのに不思議な力強さと、立体感を伴っています。

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写真ではなかなか伝わらないかもしれませんが、どの作品も素晴らしく、思わず
見入ってしまいます。

かじさんは、札幌市豊平川さけ科学館の応援キャラクター「リンカちゃん」の
生みの親でもいらっしゃるので、リンカちゃんも登場しています。

ちびリンカ


もちろん、今回はサケふる開催なので、特別にサモン君も登場させてください
ました。ありがとうございます。

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サケふるでは初めてとなるこの切り絵展は、3月24日までです。
会場では、リンカちゃんのオリジナルポストカードも販売しています。
この機会にすてきな切り絵の世界を、ぜひご堪能ください。

posted by チトセアメ at 22:35| 北海道 ☔| Comment(0) | イベントのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月14日

ナイスキャッチ!!

鳥ネタ続きですみません。
もう、サーモンパークですっかりお馴染みになったダイサギさんは、未だに
パーク内に出没しています。

定住期間もすでに1ヶ月を越え、最近では人間に慣れたばかりか、散歩中の
イヌが近づいても逃げないほどに、図々しくなってきました。

DSCN8583.JPG

ここ最近、もっとも姿をよく見かけるのは、サーモンパークを流れる小川の
一番上にある池の中です。

単にじっとしているだけでなく、時々は明らかに何かを狙っている様子で、
あっちへウロウロ、こっちへウロウロしています。

今回もちょうど、そうした落ち着きのない現場に居合わせたので、しばらく
様子を見ていました。


ウロウロウロウロウロウロ

しばらくすると、突然水面にたたき付ける感じで「バシャッ」と首をのばし
ました。水から出てきた口元?には


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お見事! あばれるヤマメが1匹、くわえられていました。
その後、5分ほどの間に立て続けに5匹のヤマメを食べましたが、見ている
限りにおいては、水の中にクチバシを突っ込んで、外れは一回もないという
正確さでした。

それにしても、人間が間近で見ているのに平気で狩りに熱中するその神経の
図太さには感心します。

こんな様子を間近で見られる機会というのも、なかなか無いと思いますので、
皆さんも、一度ご覧になってみませんか。

ラベル:野鳥 サクラマス
posted by チトセアメ at 21:32| 北海道 ☔| Comment(2) | フィールドのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月13日

ホオジロガモの群れ登場

年明け早々から観察窓にちょくちょく姿を見せてくれていたホオジロガモ
オスの頬が白いことが名前の由来です。
これまでは、観察窓に登場してもオス1羽がせいぜいだったのですが、突然群れでの
潜水が見られました。

DSCN8487.JPG

数えられただけで、12羽いました。頬が白くないメスの姿も見られました。
静止画ではこのおもしろさは伝わりにくいと思いますので、動画もご覧ください。




キンクロハジロの群れは見たことありましたが、ホオジロガモでは初めて見ました。
こうした水鳥の潜水が見られるのも、そろそろ終わり。
また別の土地へ渡って行ってしまいます。

名残惜しい気もしますが、こうした生き物たちが見せてくれる季節の移ろいを、
これからも楽しみにしたいと思います。
ラベル:野鳥
posted by チトセアメ at 23:59| 北海道 ☔| Comment(2) | 水中観察室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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